着物の種類
着物は、黒留袖、色留袖、振袖、色無地、訪問着、付け下げ、小紋、喪服、紬、浴衣の10種類ほどに分けられ、フォーマルとカジュアルの区別、場所に応じた着物、目的ごとに着る着物が異なります。
黒留袖
既婚女性の第一礼装。結婚式などの正式な場に着用します。黒留袖は裾に模様があり、比翼仕立てで5つ紋が入り、模様は全体的に松竹梅や宝尽しなど、おめでたい柄が多い。長襦袢は白で、帯は金銀等の袋帯や丸帯を合わせます。帯揚げ、帯締めは白金のものを使用。
色留袖
基本的には5つ紋の色留袖は黒留袖と同格。最近では結婚式に出席する親族の方も色留袖が多い。紋の数を一つ紋または3つ紋にすることもでき、叙勲や園遊会では5つ紋付比翼仕立てとします。長襦袢は白とし、紋の数によっては、ぼかしのものでもいいでしょう。帯は黒留袖と同じですが着物の色に合わせましょう。
振袖
袖丈が長く、華やかで格調高い、未婚の女性の第一礼装。結婚式のお呼ばれや成人式に着用。若い人らしく柄も大きめで色使いも多彩でとても華やかです。帯は袋帯や丸帯で合わせる。
訪問着・付け下げ
最近では訪問着と付け下げの違いは余りありません。お洒落の要素を合わせ持った準礼装の着物。結婚式やパーティ、お茶席など幅広く利用可能。着る方の年齢に合せ、色や柄も多彩です。長襦袢は無地やぼかしを合わせ、帯は袋帯で着物の格と合わせます。
色無地
色無地は白生地を一色染した無地の着物。一つ紋を付けると略礼装として、式典、お茶席、法事など幅広く着用できます。また江戸小紋も同じように無地の代わりとして着られます。帯は袋帯や織の名古屋帯とします。
喪服
喪服は葬儀、告別式、法事に着る喪の正式礼装。未婚、既婚を問わず主として近親者が着用。法事のときは色無地に黒の帯でも大丈夫ですが、弔事については地方ごとにしきたりが違いますので先方のしきたりを一度確認したほうが無難でしょう。
小紋
お洒落を広範囲で楽しめる型染めの総柄の着物の総称。ちょっとしたパーティや観劇、ショッピング、お稽古などに着用できます。長襦袢は、無地やぼかしの他、柄物でも可。帯は織や染めの名古屋帯。
紬(織りのきもの)
紬は蚕からとった綿(真綿)から手紡ぎした糸で織った絹織物。とても丈夫で以前は家庭着でしたが最近は街着として利用されています。着るほどに肌になじみ独特の味わいが好まれている趣味の着物です。帯は名古屋帯や八寸帯。
浴衣
江戸時代に湯上りに着る木綿の着物として浴衣が流行り、今では最も気軽に楽しめる夏の着物です。